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こちらでは株のふやしかたについてのちょっとしたコツを説明しています。


増やし方
多肉植物の楽しみの1つとして株が容易に増やせることでしょう。生命力溢れる多肉植物には大まかに「葉挿し」、「枝挿し」、「株わけ」、「実生」による方法で株を増やしていきます。

最初は恐らく、移動や作業中にぶつかって落ちてしまった葉などを救出したり、徒長してしまった株の建て直しが目的となると思いますが、根ぐされ時の緊急的な措置として知っていると全滅を防ぐ事が出来ます。それでは方法に応じて説明していきます。


「葉挿し」

エケベリア、パキフィツム、肉厚セダム、コチドレン、アドロミスクスなど多肉植物の多くに有効な方法です。総じて簡単に葉が落ちてしまうのでその葉を採集します。受け皿などに薄く乾いた土を入れその上に葉を置いておきます。挿しても構いませんが根が出てきたか確認しずらいので土の乗せるだけで構いません。置き場所は直射日光をさけて明るい日陰が理想です。

最初は根がありませんから水を与えても吸収できません。1,2ヵ月後に茎についていた部分から発根が確認できるようになってから霧吹きなどで軽く水分を与えます。葉は残っているエネルギーを利用するので徐々にしぼんでいき子が大きくなっていきます。伸びてきた根が土の中に入り出してくると成長も早まります。置き場所は日が当たる場所に移しますが小さい苗は親ほど耐久力はありませんから強い日差しが長い時間当たるようだと弱ってくる事があります。

葉挿しの適時は多くの多肉植物にとっては過ごしやすい春か秋となります。堅強な種はいつでも育てられますが、暑さに弱い品種は夏場の猛暑を避けるために秋に行うことがあります。

根が出るまでに時間が掛かる事もありますがハオルチアも葉ざしが可能です。但し根元の部分が有る事が前提で、成功率もかなり悪く仕立て直しにも長い時間が掛かるため、通常は「株わけ」か「実生」の選択になるでしょう。

また葉挿しには大きく育った葉は不向きです。成長に必要な活力が衰えている事が多く、なるべく成長しきっていない小さい葉が望ましいです。

写真
エケベリア、セダムなどを葉ざしした様子です。
左:10月に土の上に蒔いたようす。
右:二ヶ月たった12月には小さな芽が沢山出ています。※注:向きが逆さまです。


「枝挿し」

クラッスラ、カランコエ、アエオニウム、セダムなど葉ざしが困難な場合に有効な方法です。通常は徒長や大きくなった株を仕立て直すため、枝の途中からハサミで切り取ります。

切り取る場所は、土に挿した時に綺麗に見えるようにバランスの良い部分までと、土に挿しこむ部分の長さが必要です。埋めた際に土に隠れてしまったり、片側の葉がないなどは、必要に応じて葉を取って調整します。
枝を切り取った親株の枝からも子芽が生えてきます。可能なら成長を促進させるためにも葉を残しておきましょう。バランスをみて葉を最低3,4枚は残すようにしてください。

土に挿す部分は腐敗を防ぐために下葉を取っておき明るい日陰で切り口を十分乾かします。季節や天候などにより異なりますが1週間ほどは間を開けたほうがよいでしょう。土に挿したら少なくとも1,2週間は水を与えてはいけません。まだ根が生えていない上に切り口から黴菌が入ってしまいます。

乾かしすぎると折角伸びてきた根が枯れてしまいますが、植物は水分を求めて根を伸ばすわけですから水を与えすぎては根が十分に育つまで逆に成長が遅くなることになります。

枝を切り取った親株からも新芽が伸びてきます。切り口のダメージを抑えるために十分に乾くまで、やや遮光した柔らかい日射しが入る明るい場所に置きます。

また通常は不要な話ですが、切り口を保護するために石灰をつける場合や、成長が遅く難しい品種に限り「さし木の発根促進剤」ルートンなどを使用して人為的に促すこともできます。

写真
成長した植物の陰で徒長したセダム属黄麗錦を切り離した様子です。
左:徒長してしまい下葉が落ちています。
右:親株から枝さし用に切り離しバランスのため下葉を少し間引いています。葉さしに利用できます。


「株わけ」

ハオルチア、エケベリア、センペルビブム、アロエ、アガベなど親株から子株が生えてくる場合に有効な方法です。子株が親株の茎から生えている場合は下葉から土に挿す部分を1,2cmほど残して(後で挿した際に転ばない最低限の長さ)切り離します。「枝挿し」と同じく切り口を十分に乾かしてから土に植え込みます。

親株の根やライナーを伸ばして子株を吹くタイプのハオルチアやセンペルビブムなど、成長した子株は既に根を生やしています。この場合はそのまま植え替えて構いません。根のダメージを考慮して1週間後から水を与えましょう。

回数を重ねてコツが分かってきたらそのまま子株を親株につけたまま群生させると見ごたえがあります。但し葉が密集してくると風通しが悪くなり病気の原因となりますので、保険として少なくとも2株以上になってからがお勧めです。

写真
子株が密集しているハオルチアを分けています。
1:子株が十分に大きく成長して鉢一杯になっている様子。
2:鉢の形に根が詰まり、絡みあっている。
3:丁寧に解して1つづつバラした。細くこげ茶の根は萎縮して機能していない。
4:手で軽くつまみ力を要れずに引っ張っただけで、直ぐに取れるような根を排除、太い根も長すぎるので少しだけ剪定した。



「実生」

実生とは種から植物を育てる方法です。一度に沢山の数が取れるため生産者などは実生が多いようですが、葉の枚数が多く「葉挿し」に適している場合はその限りではありません。実生の一番の魅力は同じようにみえる多肉植物にも個性があり色のつき方や形が多様に現れてきます。

種の入手は自身で実結できる環境はあれば一番ですが、国内外の多くのサイトで購入することが出来ます。苗を輸入するよりも制約が少なく価格も安い事が多いので良いことばかりですが、必ず発芽するかは保障されません。何度かチャレンジして自分の環境にあった育成方法を見つけましょう。

採種方法は種別ごとに異なります。多くの場合は異なる遺伝子の株(1つの親株から分けたものはダメ)を人口受粉させる方法ですが、セダム属ピロスムなど親株1つで自家受粉するタイプなどもあります。亀の甲羅で知られるディオスコレア属エレファンティペス(亀甲竜)などは雄雌の株が必要となります。

種蒔きの時期は発芽に必要な温度が密接に係わります。購入元から出来るかぎり情報を集めましょう。また発芽するまでは土に水分を多く含ませるためカビ等が生えやすく除菌する方が無難ですが最近は種蒔専用の殺菌処理された培養土も販売されていますのでそれを利用する方法もあります。
自身で殺菌する場合は園芸店などで浄土用の消毒剤を購入するか、フライパンなどで土を熱殺菌してから使用します。


写真はセダム属ピロスムです。自家受粉するため実結が容易です。春に咲いた花が初夏の頃に十分熟れた種として回収できます。 左:5月初旬に開花したようす。 右:6月の終りに枯れた株、星型の顎の中に小さな種が沢山詰まっています。


写真はエケベリア属ラウィですが、実生では色々なタイプは生まれてきます。 特徴的な3種類を見てみましょう。
左:原種に近いタイプで、葉先に小さな赤い点が幾つか出ている固体。
中:多く流通している葉が大きく丸みのある固体。
右:葉の枚数が多くルンヨンーのように薄い葉がロゼッタ状になっている固体。


It looks like we can exchange a lot of information. Keep in touch!.
2006.08.01
Renewal Open

多肉植物、観葉植物の情報発信サイトとして新たに公開しました。貴重な写真や飼育方法などの情報コミュニティとしてご活用ください。
2006.08.01
Sempervivum feature articles.

センペルビブム の写真を追加、飼育方法について掲載しました。



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