多肉植物のふやし方
多肉植物の楽しみの1つとして株が容易に増やせることです。お気に入りの種を増やしたりガーデニングや寄植の材料としても重宝します。生命力溢れる多肉植物には大まかに「葉挿し」、「枝挿し」、「株わけ」、「実生」による方法で株を増やしていきます。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
各属ごとの育成方法
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本属はベンケイソウ科の多肉植物でヨーロッパなどの山地が原産で高山植物としての特性があります。そのため非常に耐寒性が高く降雪した状態で野外の飼育や越冬が可能です。蒸し暑さが苦手とされていますが多くの園芸品種はデリケートな一部の種を除き普通の多肉植物同様に水のやりすぎや日中天気が良い時の鉢内湿度が高くなければむしろ丈夫な部類に入ります。
センペルビブム属の詳しい育て方はこちらをご覧ください。
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ベンケイソウ科セダム属
日本にも帰化植物を含めて数種類のセダムが自生しており、川原、海岸などの水はけのよい場所を探してみると見つけることが出来る。初先から秋の気温が10度以下になるまで成長を続けているが、寒くなると葉を落として休眠状態となる。
基本的に、多肉植物として土が乾燥してから水を与えるスタンダードな育て方で通用するが、数百種類ある全てのセダムが同じ育成方法ではない事だけは、付け足しておく。植物なので日光を好むが耐陰性もあるので、水の量を少なくして乾かし気味にすると無駄な徒長もせず綺麗に仕上がる。
普通の植物のように上に枝を伸ばすタイプが多いが、成長をつづけ密度が濃くなると、茎が横方向に伸びて地面に接触した部分から、また根が生えて広がっていく。乾燥した場所を好むが水を求め細かい根を可なり深い所まで伸ばすので、ある程度成長した株は年に1度の春先に植え替えをすると良い。根が詰まり成長が悪い場合は秋に植え替えをしておくと冬場に根ぐされを起こしにくい。
好みによるが春先に強めに剪定と枝挿しをすると、コンパクトで密度の濃い鉢になる。余り長く伸ばしすぎると上手く成長させるのが難しくなるので、極端に伸びている場合は通年でピンチした方が良い。
ホームセンターなどで流通している種類は、ほぼ枝挿しで増やす事が可能で、剪定がてら切り取った枝をそのまま清潔な土に挿す。水遣りは根が出始めた事を確認してから与えた方がよい。
一部の種は、実生で増やすこともありピロスムなどは開花後に種を残して枯れてしまう。
黄麗、オーロラ、乙女心など葉が太く発達しているタイプは、エケベリアと同じように葉挿しが良く管理も同様である場合が多い。
冬場などで葉が落ちると腐ってしまったと勘違いする事がありますが、春先まで様子をみてください。新しい芽が出てくる場合があります。
■マンネングサの育成例:
基本的に1年を通して、野外で構いません。辛い育成環境にも十分に耐える事ができるため物理的な被害を出さないように雪などは避けるようにします。夏場に色が変わるのは休眠状態となった合図です。無理に水遣りなどをするよりも少しだけ遮光するなどすれば、葉の痛みも和らぐでしょう。
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____1、2______ |
____3、4,5,6、7___ |
____8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
1/月 |
2/週 |
1/週 |
2/週 |
1/月 |
置き場所 |
雪が被らない場所 |
春、秋は直接日射しの当たる野外、夏は半日陰の風通しの場所
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雪が被らない場所 |
冬場に葉がないものは水を与えなくても良い。コーカサス産の葉が薄いものは、やや水遣りを多くすると葉が落ちずに済む。
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ブロメリア科チランジア属(エアープランツ)
パイナップルやアナナスの仲間でブロメリア科(Bromelia)の一種として、主にエアープランツの名称で親しまれています。名の由来は土に植わらずに木の樹木の枝や岩に付着している(最近は現地の電線など)ことから来ています。このような進化は樹木など高い木が茂る環境で、背丈の低い植物が太陽の日射しをより浴びるためと言われています。
本種の多くの根は着生根と呼ばれ、一般的な水分を補給する役割では無く体を樹木などに固定するためです。そのため土を必要としないため置き場所の自由度が高く、不思議な風貌の植物を気軽に育てる事が出来るため人気が出てきました。
概ね2,3年の周期で綺麗な花を咲かせますが、水遣りが多すぎると重なっている葉の間に水が溜まりやすく、根ぐされのように葉が腐敗して腐らせてしまう事が多いです。
昔は水分を空気中(正確には結露の雫など)から補給する考えられてきたため、ミスティングと呼ばれる霧吹きで水を与える方法が定着していましたが、現在はソーキングと呼ばれる方法が一般的です。
自生地ではスコールで水分を補給し、それ以外は乾燥した状態となるメリハリのある環境です。育成においても環境を再現するため、
ソーキングと呼ばれる、水を張った入れ物に長時間つけて強制的に補給させ、その後は乾燥した状態を保つる管理方法が広まってきました。ソーキングを行った後は、必ず振ったり逆さまにして十分に、葉の間に溜まっている水を出してください。
■一般的なチランジアの育成例1:
イオナンタ、パウシフォリア、ジュンセア、セレリアナ、コルビィ、フックシィ、マグヌシアーナ、キエロエンシス、ストレプトフィラ、 ジュンシフォリア、ハリシィ、フンキアナ、アエラントス、ディスティカなど多くのタイプ。 給水以外はしっかり乾燥させる。白い繊毛が生えているタイプはより乾燥に強い。
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____1、2、3____ |
____4,5,6____ |
____7,8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
S+S/月 |
S+S+S/月 |
S+S/月 |
S+S+S/月 |
S+S/月 |
置き場所 |
明るい室内 |
半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内
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明るい室内 |
■一般的なチランジアの育成例2:
カプトメドーサ、ブッツィなど多くはいらないが適度な湿度を欲しがるタイプ。主に緑葉に多く水が好きです。
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____1、2、3____ |
____4,5,6____ |
____7,8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
K+S+K/月 |
S+S+S/月 |
S+S/月 |
S+S+S/月 |
S+K+S+K/月 |
置き場所 |
明るい室内 |
半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内
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明るい室内 |
■一般的なチランジアの育成例3:
キセログラフィカなど乾燥も耐えますが、葉がよれるので適度に水を与えた方がよいタイプ。
テクトラムなど乾燥に強いタイプ。極度に乾燥した環境の場合は2週間に1度など湿度に併せて調整しましょう。
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____1、2、3____ |
____4,5,6____ |
____7,8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
3週間に1回 S もしくは2週間に1回 K※ |
置き場所 |
明るい室内 |
半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内
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明るい室内 |
■一般的なチランジアの育成例4:
コンコロールなど葉が硬く保水性は高くないがそれほど多くの水を給水しないタイプ。
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____1、2、3____ |
____4,5,6____ |
____7,8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
2週間に1回 S |
置き場所 |
明るい室内 |
半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内
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明るい室内 |
S:ソーキング:全体を水中に一晩(約2〜8時間)浸す。(暑い時期は短く)
K:霧吹き。
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ブロメリア科ネオレゲリア属(Bromeliaceae Neoregelia)
パイナップルやアナナスの仲間でブロメリア科(Bromelia)の一種です。ブラジルやペルーなどに自生しており約90種の原種から多くの改良種が生まれ、その数は3000種以上とも言われています。本種もまたエアープランツなどと同様に多くの種は、着生植物(ちゃくせい)です。
本種の根は着生根と呼ばれ、一般的な水分を補給する役割では無く体を樹木などに固定するためです。水は筒状になった葉の中心から吸収します。自生地ではスコールなどにより適度に湿度が保たれ、筒の中が綺麗な水に入れ替わります。真夏の直射日光により水温が極度に上がったり、中の水が腐敗すると調子が悪くなり最悪は腐ります。そのため水遣りは筒の中の水を入れ替えるように行います。
直射日光と暑さを好み、最低気温は5度前後まで耐えられます。冬に適切な設備がない場合は、室内に取り込み筒の水を抜いて仮眠状態にします。乾燥させすぎないように霧吹きなどで湿度を保つようにしてください。
花を咲かせた2〜4ヶ月ほどすると、ストロンと呼ばれる太いライナー状の子茎を伸ばし子孫を増やしていきます。
用土は、ミズゴケ、バーク、ココナツモスなどを単品で使用するか、赤玉土やパーミキュライトを20〜30%混ぜた物を使います。肥料は特に必要ありませんが、成長期の春から秋に掛けて液体肥料を1000〜2000倍ほどに薄めて月に1回の割合で水遣り時に与えます。
■一般的なネオレゲリアの育成例1:
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____1、2、3____ |
____4,5,6____ |
____7,8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
K+K+K/月 |
W+W+W+W/月 |
W+W+W+W/月 |
W+W+W+W/月 |
K+K+K+K/月 |
置き場所 |
明るい室内 |
直射日光の当たる風通しの良い野外、もしくは温室
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明るい室内 |
W:水遣り:筒の水を全て交換する。乾燥した時期は周りの土などにも水を撒き湿度を高める。
K:霧吹き。
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ブロメリア科エクメア属(Bromeliaceae Aechmea)
パイナップルやアナナスの仲間でブロメリア科(Bromelia)の一種です。自生地はブラジルやコロンビアなどに多くみられ改良種も徐々に増えてきました。最近では大柄な葉にパステル色の綺麗な花が人気となり一般的な花屋やホームセンターなどでも見るようになりました。実際は花は数日で散るため、多くの場合は苞と茎を鑑賞する事になりますが、数ヶ月持つため十分に鑑賞価値があります。
本種もまた、葉の表面にはアナナス類に多く見られる吸収鱗毛と呼ばれる繊毛が生えており、これにより少しづつ水分や養水分を吸収します。
自生地ではスコールなどにより適度に湿度が保たれ、筒の中が綺麗な水に入れ替わります。真夏の直射日光により水温が極度に上がったり、中の水が腐敗すると調子が悪くなり最悪は腐ります。そのため水遣りは筒の中の水を入れ替えるように行います。
直射日光と暑さを好み、最低気温は5度前後まで耐えられます。冬に適切な設備がない場合は、室内に取り込み筒の水を抜いて仮眠状態にします。乾燥させすぎないように霧吹きなどで湿度を保つようにしてください。
大柄な固体が多く、水を貯める能力が高いため、蚊などが増えないように適度に薬剤を散布したり、水換えはマメに行いましょう。
花を咲かせた2〜4ヶ月ほどすると、ストロンと呼ばれる太いライナー状の子茎を伸ばし子孫を増やしていきます。
用土は、ミズゴケ、バーク、ココナツモスなどを単品で使用するか、赤玉土やパーミキュライトを20〜30%混ぜた物を使います。肥料は特に必要ありませんが、成長期の春から秋に掛けて液体肥料を1000〜2000倍ほどに薄めて月に1回の割合で水遣り時に与えます。
■一般的なエクメアの育成例1:
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____1、2、3____ |
____4,5,6____ |
____7,8________ |
____9,10______ |
____11,12____ |
水遣り |
K+K+K/月 |
W+W+W+W/月 |
W+W+W+W/月 |
W+W+W+W/月 |
K+K+K+K/月 |
置き場所 |
明るい室内 |
直射日光の当たる風通しの良い野外、もしくは温室
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明るい室内 |
W:水遣り:筒の水を全て交換する。乾燥した時期は周りの土などにも水を撒き湿度を高める。
K:霧吹き。
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2006.08.01
Renewal Open
多肉植物、観葉植物の情報発信サイトとして新たに公開しました。貴重な写真や飼育方法などの情報コミュニティとしてご活用ください。
2006.08.01
Sempervivum feature articles.
センペルビブム の写真を追加、飼育方法について掲載しました。
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project architectonic.
Succulents.jpを構成する人々
動植物を可愛がり育成に対して興味やアイディアを求める全ての人たちがこのサイトを構成します。
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